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プリンスの死因について

プリンスがエイズでドラッグ常用者だった?

2016年の4月21日にプリンスが亡くなってから公式見解が発表されるまでの間、プリンスの死因について様々なゴシップが流れて情報が錯綜しました。現地のゴシップ誌が書き立てるだけならいいのですが、そのソースを翻訳して紹介している日本のニュースサイトやブログは、さらに罪深いです。ソース元を確認しない閲覧者は、信憑性を疑うこともなく鵜呑みにするので。

こちらでも物申していますが、私が一番悪質だと思ったのは「プリンスはエイズであり宗教的な理由で治療しなかったった」というもの。しかも死亡時の体重は36kgですって。これらが事実なら別にいいのですが、プリンスが感染/発症していたことを報告する公式な資料は存在しませんし、死亡時の体重は検死報告書で112lb(約50kg)と判明しているので、根も葉もないフェイクニュースです。

プリンスはエイズで死亡?

また、公式発表が出た後でさえ、「ドラッグのオーバードーズ」というところだけがフォーカスされた記事も多く見かけました。曰く「フェンタニルはオピオイド系の薬物でヘロインの50倍の効き目のある麻薬」と。間違ったことは書いてませんが、病院で処方される鎮痛剤であるということよりも、乱用薬物としての側面だけが強調されているケースです。これにより、よくあるロックスターのドラッグ禍というステレオタイプで話題を集めたかったのでしょう。

このようなガセネタや歪曲報道は、その後修正されることもなく、あたかもポイ捨てされた空き缶が土に還らず車道の端に転がり続けるかのように、今なお無責任にインターネット上に漂っている状況です。

死因に関する公式な見解

2016年6月2日にミネソタのミッドウエスト検視局が正式な結果をリリースしました。同報告によると、死因は鎮痛剤フェンタニルの過剰摂取による中毒死であり、偶発的なもので事件性は無いとのことでした。プレスリリースでも公開されています。(死亡時の身長体重や服装なども明記されており生々しいので、まだ心の傷が癒えていない方は見ない方がいいかもしれません)

midwest medical examiner's office

なぜ鎮痛剤を使用していたのか?

長年のハイヒール着用とステージでの激しいダンスにより、プリンスはミレニアム前後から股関節の不具合を抱えていたようです。2005年あたりから手術をしたのでは?という憶測が飛び交い、ついに2010年に股関節置換術を受けたという話もありましたが、個人的に確証を得られる情報源を見たことはありません。手術をしたかどうかは置いといても、2000年代からダンスが極端に控えめになり得意のスプリットも封印しているので、相当痛みを抱えていたのだと想像します。
時々、プリンスが持っている杖をして、不調の証左であるとする意見を見かけますが、杖は80年代から既に使われています。その頃はステージで飛び回っていた頃なので、恐らく股関節の痛みとは関係無いでしょう。ただ、ファッションとして持っていたものが実用目的になった可能性はありますが。

midwest medical examiner's office midwest medical examiner's office

嗜好としてドラッグを常用していた可能性ですが、プリンスはアルコールやドラッグに対して否定的な人でした。酒も殆ど飲まなかったようで、しかもベジタリアンという、とにかく健康的な人でした。晩年はエホバの証人の敬虔な信者でもあったので、快楽のために手を出したということは考えにくいです。ただし、入り口は臨床用途だったとしても、各種鎮痛剤の中毒性については米国で社会問題になっているほどであり、早急な法整備が待たれます。エアロスミスの スティーブン・タイラーはピープル誌のインタビューでプリンスの死を悼む言葉とともに「今はストリートじゃなくて医者が新しい売人だ」「アメリカ人は処方された薬の常習者なんだよ」という旨の発言をしており、プリンスの死が誰かの命を救うことを願っていました。

悲劇の前触れ

2016年4月初頭、プリンスはインフルエンザを理由にピアノ&マイクロフォンツアーの幾つかの公演をキャンセルしました。4月14日のアトランタ公演は体調不良を押して敢行したのですが、公演後、プライベートジェットで移動中に容体が急変し、モリーンに緊急着陸して病院に搬送されました。
当時はインフルエンザが理由とされていましたが、実はこのときも鎮痛剤パーコセットの過剰摂取により人事不詳に陥っていたようです。(後にジュディス・ヒルが証言)緊急入院でセーブショットを処方されましたが、24時間の入院を言い渡されたにも関わらず、部屋の空きなどの理由により3時間で病院を出てしまったようです。

プリンス、ギターお披露目

その後、死の数日前となる4月17日にはペイズリーパークで行われたダンス・パーティに登場。新しく作成したピアノとギターをお披露目し、ファンに元気な姿をアピールしました。このとき、「まだ死なないよ」という意味深なことを発言していたそうですが、当然のことながら、その数日後にプリンスが亡くなると想像した人は皆無でした…。

遡って、2014年のローリングストーン誌によるインタビューでは「死はこの世を去るという意味じゃないと思う。僕がリアルタイムで喋れなくなったときのことだ」と発言していたことが、我々ファンの心の拠り所になるのかもしれません。さらに、4月16日にTwitterでは以下のように謎めいた内容を投稿しています。一連の発言が一体何を意味するのかは永遠に語られることはありませんが…。

 

 

※追記:
記事に対してご指摘をいただいたので、一部訂正いたします。情報Thx>hitodeさん
上記のプリンスのツイートは死の直前に何かを悟ったかのようであると、広く拡散されて話題になりましたが、実はファンのツイートをそのままコピーしてツイートしたものだそうです。全文引用しようとしたらTwitterの文字制限に引っ掛かったため、最後の一文を別ツイートにしたようですが、後半のツイートには@LilaCooperiderのメンションが外れており、一般のフォロワーからは後半のツイートだけが見えてしまったとのこと(ズコー)。

ツイート1
ツイート2

最後まで人騒がせな人だ…。というかリツイートの機能を知らなかったのか、殿下…。ちょっとガッカリしてしまいましたが、この一連のやり取りをただの偶然と取るか、なにか運命のいたずらと取るかはあなた次第です。


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