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Originals / オリジナルズ

Originals

プリンスの新たな一面と出会えるかも?

 

  1. Sex Shooter
    アポロニア6の「Apollonia 6」収録。映画「Purple Rain」でも印象的だった、知能指数低めのキラー・チューンです。とびきりポップ度の高い曲が前半続くので、万一これらの曲を聴いたことがない人がいれば「プリンスってこんなストレートでキャッチーな曲も作るの?」と驚くこと請け合い。女性ボーカルのガイドとしてプリンス自身がファルセット・ボーカルで録音しています。
    中には提供するのが勿体無くなって自分でリリースしたこともありますが、基本的には提供する曲にはそれなりの理由があって、例えばこの曲なんか顕著で、自分の名義では意地でもリリースしなかったような気がします(本アルバムの収録曲すべてそうかもですが)。それが冒頭にくるという、非常に因果なアルバムです。
     
  2. Jungle Love
    ザ・タイムの「Ice Cream Castle」収録。前曲と同じく映画「Purple Rain」で華を飾ったパーティ曲の一つ。冒頭のプリンスの笑い声と喋りがデモっぽさ満点です。一瞬風邪をひいたモーリスかと思うぐらい、ボーカルスタイルは似てます。正直なところ、これはモーリス・バージョンでいいんじゃないかなとも思いますが。
     
  3. Manic Monday
    バングルスの「Different Light」収録。ヒットした曲でキラキラ具合は本作随一でしょうか。プリンスは地声でボーカルを取っており、若干アンニョイな雰囲気。スザンナ・ホフスのボーカルにある、ギャル特有のキャピり具合は当然ありません。これもわざわざ出す必要なかったと思うんですが「この曲もプリンスが作ったんやで!」というのをアピールするのが本旨だと思うので、これはこれで有難く拝聴します。
     
  4. Noon Rendezvous
    シーラ・Eの「The Glamorous Life」収録。同じアルバムのタイトル曲は地声ボーカルでしたが、こちらはファルセット・ボーカルです。地味に名曲が多い同アルバムですが、これも良い曲ですよね。元々プリンス風味が強い曲だったので、プリンス・バージョンに違和感がまったく無いのが面白いところです。
     
  5. Make-Up
    ヴァニティ6の「Vanity 6 」収録。リバーブを効かせまくったスーザン・ムーンジーによる提供バージョンはこの曲の良さを生かせていないように思います(プリンスも苦労したんだろうなーと勝手に想像)。淡々とした打ち込みの中、呟きにも似た低い声のボーカルが繰り出されるプリンスバージョンのほうが200倍ほど格好良いと思います。
     
  6. 100MPH
    マザラティの「Mazarati」収録。改めてプリンスバージョンを聴くと、マザラティは本当にプリンスのガイドをそのまま再現したんだなーと思います。格好良い曲なんですが、割と出回っていたので若干食傷気味になっているのも否めません。特にイントロが脂っこいんですよね。いや、格好いいんですよ。ただ年を取ると霜降りは少しでいいというやつで。
     
  7. You're My Love
    ケニー・ロジャースの「They Don't Make Them Like They Used to」収録。本作の中で、というかプリンスがこれまで提供した曲の中でもかなり異質なナンバーです。ケニーのバージョンを聴くと、とても耳馴染みの良いAORだな~ということで右から左へ流れていきがちなのですが、プリンスバージョンは引っかかりが半端無いです。ボーカルスタイルもやけにアダルト・オリエンテッドで(特に低音部)、一瞬殿下のご乱心かと疑われても仕方ない特殊さ。ケニーのバージョンも素敵なのですが、このぎこちないプリンスのバージョンが、なぜか私の心を捉えて離さないのです。
     
  8. Holly Rock
    シーラ・Eへの提供曲。彼女のオリジナルアルバムには入っておらず、映画「Krush Groove」のサントラに収録されています。もうこれはプリンス。いや、このアルバム全部プリンスなんですけどね。シーラもヤバいですが、プリンスもカタい。ちょこちょこ披露されていたので違和感は皆無。やっぱり良いです。
     
  9. Baby, You're A Trip
    ジル・ジョーンズの「Jill Jones」収録。いや、良い曲だと思いますよ。全体のバランスとしてこれを選んだのは妥当かもしれません。でも、でも…、これ入れるんだったら、同じアルバムから「All Day, All Night」のほうを入れてほしかった…!!本当に(血涙)あの曲のプリンスバージョンは、個人的にはプリンスのベスト20入り確実なほど好きなんです。という無念が邪魔をしてまともにレビューできません。
     
  10. The Glamorous Life
    石川秀美の「もっと接近し…」ゲホンゲホン!
    もとい、シーラ・Eの「The Glamorous Life」収録。説明不要の名曲ですね。ちょっとあっさりしたデモバージョンですが、骨格としては当然のことながら完成されています。そして地声で歌うプリンス。いや、良いです。改めて聴いても。これはファルセットよりも絶対地声(&コーラス)が合うのです。
     
  11. Gigolos Get Lonely Too
    ザ・タイムの「What Time Is It?」収録。 浮遊感が気持ち良い隠れた名曲です。モーリスバージョンのちょっとした泥臭さが、プリンスの場合は清流のような印象になるのは私の贔屓心が為せる業でしょう。
     
  12. Love... Thy Will Be Done
    マルティカの「Martika's Kitchen」収録。告白すると、以前はこの曲はそれほど特別なものではありませんでした。良い曲には違いないんですが、いささか地味な印象があって。個人的には、マルティカが歌うより、プリンスがライブなどで披露することで見直された曲の一つです。そして、プリンスのファルセットボーカルによる、このデモ・バージョンはこの曲の持つ天国チックな雰囲気によりマッチします。
     
  13. Dear Michaelangelo
    シーラ・Eの「Romance 1600」収録。あれ?このアルバムって「Love Bizarre」以外シーラ・E作じゃないの?と思う貴方は正しいです。クレジット上はそうなっているのですが、実は裏でプリンスがやっていたというパターンです(収録曲8曲中7曲がプリンス作と言われています)。そういう意味でもこの選曲なのかなと思いますね。シーラのバージョンとはまた一味も二味も違う、怪しさ。
     
  14. Wouldn't You Love To Love Me?
    タジャ・ シヴィルの「Taja Sevelle」収録。この曲は、マイケル・ジャクソンのアルバム「Bad」への収録候補として提供されましたが使われず、タジャに使いまわされました。関連記事
    この曲が「Bad」に入ってたらどうなってたんでしょうね…と歴史の「もし」に思いを馳せるのです。
     
  15. Nothing Compares 2 U
    ザ・ファミリーの「The Family 」収録。2018年のプリンスの命日にシングル・リリースされていたものと同じです。関連記事
    シニード・ファッキン・オコナーのアレンジ(改竄)バージョンも美しくて素晴らしいのですが、このファミリーバージョンは大仰ではないけど、やるせない切ない気持ちがにじみ出ているので大好きです。
    ※シニードは音楽は素晴らしいですが人として嫌いなので不適切な表現があったことをお詫びします。参考リンク
     
  16. Nothing Compares 2 U (cinematic mix)
    日本盤、米国Target販売の限定盤等に収録されているボーナス・トラックです。
    前曲のボーカル・トラックを基本にしていますが、こちらはアカペラでスタートし、オケが入るバージョン。ザ・ファミリーのアルバム・バージョンもオケがきっちり入っていましたが、やはりしっくりきますね。ただ、元々のデモ・バージョンのほうが素朴さ&デモ感があって個人的には好きですが。
     

 

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