レビュー:ミュージックビデオ(2)
プリンスの全ミュージックビデオ(多分)をご紹介します。第2弾は、「Sign O' The Times」 から「D&P」まで。画像の上にマウスを置くかタッチすると、画像が動きます。
Sign O' The Times
曲のメッセージ性を強調する意図でしょうが、なんと全編文字だけで構成されるという思い切った作品。いわゆるリリック・ビデオとして昨今では珍しくなくなりましたが、当時は先駆け的な存在だったような気がします。さすがプリンスというべきでしょうか。文字の流し方も色んなパターンがあって楽しいです。
楽曲収録アルバム:Sign O' The Times
You Got The Look
楽屋でウトウトするプリンスが見る夢は…。「Sign O' The Times」でも挿入されているライブ風ミュージックビデオ(映画の中でこのパートだけ画質が悪いので、ちゃんとしたフィルムで撮ってほしかったなぁ)。シーナ・イーストンとの競演が楽しめます。
楽曲収録アルバム:Sign O' The Times
Alphabet St.
「一番好きな曲」という問いに答えるのは難しいのですが、「一番好きなMVは?」という問いにはどんな時でもブレずに断言できる、私が一番好きなMVです。なんとホームビデオで撮影したそう。とにかくお茶目。気合の入った作品の中で、こういうゆるいのを出してくれるってのは本当にサービス精神旺盛だと思います。色んな意味で「完璧」としか言いようがないです。
楽曲収録アルバム:Lovesexy
Glam Slam
音源は残念ながら差し替えですが、Lovesexyツアーの様子を再現しているのが嬉しいライブ風ミュージックビデオ。目隠しをしたプリンスの衣装が素敵過ぎ。最後に外すところとか萌えポイントですよ。かなり個人的贔屓も入りますが、見ているとウットリしてしまいそうな素敵作品となっております。
楽曲収録アルバム:Lovesexy
I Wish U Heaven
数少ないですが、「Lovesexy」時代のMVはすべて好き過ぎるのです。プリンスとバンドメンバーが画面を延々スクロールしていくというシンプルな作品ですが、曲同様にスピリチュアルで美しいのです。ちょっと色が飛んだ感じで作成されていて、やけに美白されたプリンスが印象深いです。
楽曲収録アルバム:Lovesexy
Partyman
バットマンに登場するジェミニに扮したプリンスが、衆目の中歌い踊り、煽ります。集まった人々はジェミニが用意した飲み物を飲みますが…?最後に「まだ終わりじゃないよ」という日本語字幕が出て終了。若かりし頃のキャンディ・ダルファーもお目見えします。
楽曲収録アルバム:Batman
Scandalous
プリンスのナルシズムの極致とも言えるミュージックビデオ。写真を見てお分かりのように、延々と歌い悶えるプリンス(だけ)が映されます。プリンスを好きじゃない人に見せれば拷問の4分間、プリンスファンに見せれば至福&昇天の4分。
楽曲収録アルバム:Batman
Batdance
「Partyman」のジェミニっぽいですが、右半身がバットマン、左半身がジョーカーという格好のプリンスが、バットマンとジョーカーに扮したダンサー達と踊るというエンターティメント性の高い作品。プリンス自身もバットケーブで楽器を弾きまくります。私はファンじゃなかった頃にとんねるずの完コピ版を先に観ましたが、右下に出ている本家のワイプが格好良いなーと思ってたのを覚えています。
楽曲収録アルバム:Batman
New Power Generation
映画「Graffiti Bridge」のコラージュ100%なので、見応えはゼロです。というか映画のプロモーション的な編集が邪魔なので、普通に映画観たほうがいいですよね。あの映画自体、ミュージックビデオとしての役割しか果たしていないので(暴言)。
楽曲収録アルバム:Graffiti Bridge
The Question Of U
嬉しいライブショットです。しかも何と、マテリアルはヌードツアー東京公演のもの。当時日本語を衣装にプリントしたり、何かと日本贔屓?だったプリンスですが、これは嬉しいところ。耽美的なプリンスの独壇場が堪能できます。
楽曲収録アルバム:Graffiti Bridge
Theives In The Temple
映画からのコラージュも多少ありますが、基本的に撮りおろしで構成されています。「Dirty Mind」の頃を彷彿とさせる衣装が新鮮。ゲームボーイズと操り人下用のようなダンスを繰り広げます。Extendedバージョンは、ロビンがフィーチャーされて、より奇妙な展開に。
楽曲収録アルバム:Graffiti Bridge
Diamonds And Pearls
洗練された映像が美しいです。この洗練を是とするか非とするかは、プリンスに何を求めるかによるでしょう。ミュージックビデオの内容と連動しているからですが、子供達と戯れるという、プリンスしては珍しいショットも堪能できます。
楽曲収録アルバム:Diamonds And Pearls
Cream
本編の前に、よく分からない寸劇が挿入されています。実にプリンスらしい。ダイアモンド&パール嬢を筆頭とした下着まがいの姿の美女達とネチッこく、それでいてサラリと絡みます。実はものすごく下品なことを歌っているのに上品さしか感じないのはすばらしい。
楽曲収録アルバム:Diamonds And Pearls
Willing And Able
スティールズを客演に迎えての演奏テイク。実に洗練されており格好いい。楽しんで演奏している様子が良い感じです。トニー・Mがギターを弾いているのも注目です。出番無いからでしょうけど…。
楽曲収録アルバム:Diamonds And Pearls
Gett Off
屈強な男が守る頑丈な扉を開けると、そこには目くるめく怪しいプリンスの世界が!曲の内容通り、とにかくセクシーというより「卑猥」。このダーティさも最高に格好良いです。ダイアモンド&パール嬢との絡みも絶妙。
楽曲収録アルバム:Diamonds And Pearls
Money Don't Matter Tonight
スパイク・リーが撮った映像とプリンスの映像を組み合わせています。プリンスが出てこないバージョンや、組み合わせが異なるバージョンもあります。いずれにせよ、名曲の雰囲気を損なわない秀作。
楽曲収録アルバム:Diamonds And Pearls
Insatiable
女性カメラマンを部屋に迎え入れ、撮影を始めるプリンス。ファインダー越しに、いつしかプリンスにまとわり付く美女達が現れ、脱がせているはずのカメラマンは、ベッドの上であられもない姿に。
楽曲収録アルバム:Diamonds And Pearls
Live 4 Love
ライブショットを収めたMVです。実は私はこれをMVだと認識していなかったので当ページに長らくラインナップしていませんでしたが、公式YouTubeに出ていたので追加しました。ライブなので最高です。湾岸戦争の時期だったため、戦争の映像が時々挿入されています。
楽曲収録アルバム:Diamonds And Pearls
Strollin'
ダイアモンド&パール嬢を主役に据えた和み系ミュージックビデオ。何てことはないアイドルのミュージックビデオみたいですが、彼女らのファンには垂涎?
楽曲収録アルバム:Diamonds And Pearls
Gett Off (Houstyle)
プリンスの美しさを堪能する目的としては、すべてのミュージックビデオの中でも1、2位を争う(と私が勝手に思っている)作品です。「Gett Off」のリミックスに合わせてふざけるプリンスを堪能しましょう。
楽曲収録アルバム:Gett Off Remix EP
Gangster Glam
ペイズリーパークと当時の自宅でNPGとプリンスがギャングスタっぽくストラットします(←片仮名ばっか)。マンキニっぽい水着を着て腕立て伏せをするプリンスを堪能できるのは、このミュージックビデオだけ!
楽曲収録アルバム:Gett Off Remix EP
Violet The Organ Grinder
警帽に金色のチェーンを簾状にぶら下げた帽子を被り、上半身裸で牢獄に入りながらグラインド。背後には裸に近い格好の美女達。ハードコア度では群を抜いています。プリンスと言えばパープルですが、あえてバイオレット!
楽曲収録アルバム:Gett Off Remix EP
Clockin' The Jizz
VHSのMVコレクション「Gett Off」に収録されているものです。エンディングロールが入るので、どこまでが「Clockin' The Jizz」なのかよく分かりませんが、プリンスがビデオをチェックしている仕立てで、ビデオの中にマイテが登場します。