レビュー:ミュージックビデオ(5)
プリンスの全ミュージックビデオ(多分)をご紹介します。第5弾は、「One Song」から「Hitnrun Phase Two」まで。画像の上にマウスを置くかタッチすると、画像が動きます。
One Song
映像として配信されたマテリアルなので、曲と映像は不可分な作品。そういう意味ではミュージックビデオと称するのは語弊があるかもしれません。基本的に文字だけが流れていくパターン。前半は延々とプリンスの説話があります。
楽曲収録アルバム:シングルのみ
When Eye Lay My Hands On U
古墳時代の人かと見間違うような変な髪形で登場するプリンス。映像効果が非常にチープ。数少ない、嫌いなミュージックビデオの一つです。
楽曲収録アルバム:Chocolate Invasion
U Make My Sun Shine
上記同様、変な髪形をしたプリンスがアンジー・ストーンとデュエット。作りがチープで雑です…。数少ない、嫌いなミュージックビデオの一つです(2)。
楽曲収録アルバム:Chocolate Invasion
The Daisy Chain
この時期のミュージックビデオに共通するんですが、非常にチープな作り。個人的には好きになれませんが、バスケに興じるプリンスを見れるのは唯一見応えのある部分です。数少ない、嫌いなミュージックビデオの一つです(3)。
楽曲収録アルバム:The Slaughterhouse
Musicology
お小遣いをためてレコードを買う少年。部屋でギターを弾いてみたり、ステップの真似をする姿は、幼い日のプリンスの投影でしょう。少年をステージに上げるのも、JBのポジションを自身が担うという気概かもしれません。
楽曲収録アルバム:Musicology
A Million Days
プリンスがスタジオでワンマンレコーディングしている様子が見れる貴重なミュージックビデオ。途中で挿入される映像は、後に「Fury」のバージョン違いにも流用されました。
楽曲収録アルバム:Musicology
Call My Name
ライブ風のショットがメインですが、時折恋人達のシーンが挿入されます。結婚式だったり、プロポーズだったり。ほっこりした気持ちになります。
楽曲収録アルバム:Musicology
Cinamon Girl
911以降の中東系の方に対する差別をストレートに映像化しています。思いつめた女の子が、テロを企てるという過激なストーリーはプリンスなりの問題提起かと。
楽曲収録アルバム:Musicology
Te Amo Corazon
サルマ・ハエックが監督しただけあって、お洒落なミュージックビデオに仕上がっています。プリンスにとっては新境地なんじゃないでしょうか?建物や映像の美しさを見ているだけでもウットリ。
楽曲収録アルバム:3121
Black Sweat
曲同様、ソリッドでエッジの効いたモノトーン映像が楽しめます。抑え気味に展開される内容はクールで非常に格好良いです。競演の女性もピッタリの配役でミュージックビデオの完成度を高めています。
楽曲収録アルバム:3121
Fury
テイマー、ツインズを従えたライブ風ミュージックビデオ。途中に女性が現れるシーンが挿入されたものと、全編ライブだけの2バージョンがあります。
楽曲収録アルバム:3121
Guitar(ベライゾン版)
ツインズを侍らせて、ギターを弾きまくります。ベライゾンのCMで使われたスニペット(左画像)がオフィシャルと思われていましたが、後に別バージョンの存在が明らかになりました。
楽曲収録アルバム:Planet Earth(地球の神秘)
Guitar
2013年、唐突に、そしてサラリと公式に公開されたフルバージョンのMVです。お蔵入りになった理由も、よく分からないタイミングでリリースされた理由も分かりません…。
楽曲収録アルバム:Planet Earth(地球の神秘)
Somewhere Here On Earth
プラハで撮影されただけあって、とても綺麗です。アダルト(18禁という意味ではなく)なプリンスを堪能しましょう。
楽曲収録アルバム:Planet Earth(地球の神秘)
The One U Wanna C
当時発売された写真集「21 Nights」のマテリアルをスライドショーにしたような、超手抜きMVです。どちらかというと、写真集の広告目的がメインかもですね。
楽曲収録アルバム:Planet Earth(地球の神秘)
The One U Wanna C (別バージョン)
プリンス逝去後に流出した別バージョンのMV。こちらはバンド編成で撮り下ろされていますが、ツインズがギターの弾き真似をしていたり、チープな編集が目立ちます。ボツになった理由が想像できます…。追記:エステートは何故かこのバージョンのMVを公式としてYouTubeで公開しました。
楽曲収録アルバム:Planet Earth(地球の神秘)
Chelsea Rodgers
チェルシー・ロジャースが「モデル」という売り出しだったからか、実際に行われたマシュー・ウィリアムソンのショーでの演奏をベースにしています。因みにチェルシーは観客席…。
楽曲収録アルバム:Planet Earth(地球の神秘)
Song Of The Heart
映画「ハッピー・フィート」の映像で構成されたMV。マンブル君と仲間達が楽しそうに歌い踊ります。もちろんプリンスは出てこず、曲を提供しているだけです。
楽曲収録アルバム:Happy Feet
Crimson And Clover
色を変える焔がたゆたう中、踊り子の陰にプリンスの姿が映し出されます。当時流行っていた映像処理ですが、とても美しく仕上がっており、プリンスの格好良さも堪能できる良作。共演のミスティ・コープランドも美しいです。
楽曲収録アルバム:Lotus Flow3r
Chocolate Box
Q-Tipとのコラボ。ただしプリンスはブレードランナーよろしく大型のスクリーン越しに映るだけ。主役はQ-Tipと相手の女性。何かよく分からないですが戦ってます。そして何故か最後は恋に落ちます。うーん、よく分かりませんが雰囲気ですね。
楽曲収録アルバム:MPLSound
Walk In Sand
音楽フェス「Super Bock Super Rock 2010」のテーマ曲として採用された同曲のオフィシャルミュージックビデオです。プリンスサイドの意匠は入っていないと思われますが、オフィシャルということで。
楽曲収録アルバム:20Ten
Rock And Roll Love Affair
「Musicology」を彷彿とさせる、お洒落な雰囲気。スタジオでの撮影シーンを模しています。落ち着いた曲調に相応しい仕上がりじゃないでしょうか。バンドの新メンバーもフィーチャーされています。
楽曲収録アルバム:なし
Screw Driver
プリンスとバンドメンバーがシルエットで時折映し出されますが、基本的には歌詞がテキストで流れていくという構成になっています。Sign O' The Times以降、お家芸という感じですが、手抜きという穿った見方も可能?
楽曲収録アルバム:なし
Breakfast Can Wait
Danielle Curielがダンサーと監督を務めています。とても甘~い感じで、悪く言えば退屈なのですが、出演しないプリンスの代わりに自ら「プリンス」を演じているのが唯一の見どころ?
楽曲収録アルバム:Art Official Age
Funknroll
Screw Driverに引き続き、歌詞が出てくるタイプのビデオです。基本的には既存の写真を加工してエフェクトを入れた紙芝居なのでお金かかってません。もっとちゃんとしたの作ってほしかったですが…。
楽曲収録アルバム:Art Official Age
Anotherlove
最近凝っているというより、単なる手抜きだと思いますが、またまたLyricビデオ。Funknrollよりマシなのは静止画の貼り合わせでなく動画が使われていること。動画はやっぱり格好良いです。
楽曲収録アルバム:Prectrumelectrum
Marz
前2作と同じような映像処理ですが、歌詞が無くなりました。ちゃんと撮り下ろしたのかは不明ですが、ライブの模様をストレートに撮ったもので見ごたえたっぷり!。映像処理が若干邪魔ですが…。
楽曲収録アルバム:Prectrumelectrum
Baltimore
社会的なメッセージに溢れた同曲のビデオらしく、報道の引用やデモ映像などが駆使されています。晩年のプリンスのビデオに特徴的な、リリックも健在です。感動的なメッセージを伝えるのに効果的ではないでしょうか。
楽曲収録アルバム:Hitnrun Phase Two