データベース:楽器(ギター、ベース編)
プリンスが使ったギターとベースをまとめています。すべては網羅していませんが、有名どころを。
マッドキャット
H.S.Anderson社(販売はHohner社)の、テレキャスタータイプのギター。まだ無名時代、ガソリンスタンドで30ドルで購入してからプリンスのお気に入りとなり、コピーや派生モデルも含めると最も使用されたギターとなりました。プリンスが初期の頃から生涯通じてチョイスしていたことから有名となり、プリンスの名前を冠したモデルも幾つか発売されました。
クラウド・ギター
プリンスがDave Rusanに依頼して作成した特注ギターです。 関連記事
映画「Purple Rain」で初登場しました。プリンスがショー・ウィンドウの前で物欲しげに見つめ、それをアポロニアがプレゼント。しかしその後事態は急変。という、物語の重要な箇所でフィーチャー。映画の世界的なヒットと共に、こちらのギターもプリンスの代名詞に。初登場の際は白のみでしたが、黄色、桃色、青色などのバリエーションが存在します。特に青色のものには「ブルー・エンジェル」という愛称が付けられています。
日本のバンドLUNA SEAやX JAPANのギタリストSUGIZO氏(プリンスのファン)が、このクラウド・ギターのコピーを使用していました。
モデルC
後述のシンボル・ギターと同じデザイナー、Jerry Auerswaldによる、白い特注ギター。「Lovesexy」から「Grafiti Bridge」の頃に使われていました。その後は20年ほど、ほとんど使われませんでした。実用的じゃないのかな?同じデザイナーによる、似たデザインのベース・ギターもあります。こちらは映画「Batman」のゴシック・イメージに合わせた濃紺カラーで細部のデザインが少し異なります。2010年の「Welcome 2 America」のポスターでも大々的にフィーチャーされていたので記憶に新しいところです。
Eye ベース
One-Eyed Baseなどとも呼ばれることがある、片目が大きくプリントされたベース・ギターです。 Warwick社のベースギターをカスタム・ペイントしたもの。
シンボル・ギター
まさにアイコニックなギターであり真打ちですね。プリンスが 時代に、自分の名前を特注ギターにしちゃいました。デザインはJerry Auerswald。金色がオリジナルですが、白、黒、紫のバリエーションがあります。紫色のものには特に"Habibi"という愛称が付けられています。ご覧の形ですし、プリンスはよくギターを投げますので、折れては修理という憂き目にあっている模様。関連記事
ストラトキャスター
2000年代頃から、Fender社のストラトキャスターを使うことが増えてきました。エレキギターの代表格ですが、逆に言うとありきたりなギターなので、以前のプリンスなら絶対使わなかっただろうな…と思います。Real musicを標榜し始めた頃なので心境の変化について考察するのも面白いかもしれません。カラーバリエーションは豊富。オレンジ、紫、なによりスーパーボウルのハーフタイムでも演奏した水色の印象が強いですね
ゴールド・フェンダー
上記のストラトのバリエーションの一つですが、存在感があるので個別にご紹介します。全体に金メッキを施したカスタム塗装バージョンです。プリンスは自らこれをオークションにかけ、F1レーサーのルイス・ハミルトンが10万ドルで落札しました。
VOX HDC77
3rd Eye Girlの時代によく使っていたVOX社のギター。プリンスによるサイケデリックなデザインでカスタム・ペイントされています。
G1 パープル・スペシャル
GUS Guitars社のG1というモデルをプリンスのためにカスタム・メイドしたものです。注文されてから仕上がるまでに9年もかかりました。そして、2016年3月にようやく手にしたプリンスは、いたく気に入り同じタイプのベース・ギターの作成も依頼しています。プリンスが亡くなる5日前、ステージに立ったプリンスは新しいギターを観客に見せびらかしました。これが彼にとって最後のギターとなるとは、その時誰も想像だにしませんでした…。関連記事