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Purple Rain / パープル・レイン

Purple Rain / パープル・レイン

プリンスをスターダムに押し上げたモンスター・アルバム
デラックス版「Purple Rain」の解説はこちら

 

  1. Let's Go Crazy
    教会のパイプオルガンのように奏でられるイントロが非常に格好いいです。そして、何かの始まりを高らかに告げる宣教師ならぬプリンスの語りに胸が躍ります。その演説から、しだいにリズムに乗って盛り上がっていく下りはたまりません。全米1位を記録したプリンスの代表曲の1つ。アルバム・バージョンは映画より短くアレンジされてます。歌詞中で紫のバナナとか色々歌ってますけど、殿下曰く、当初は神について歌うつもりだったらしいです。ワーナーから差止めを受けたとか受けなかったとか。

  2. Take Me With U
    非常にコマーシャルな曲ですね。とっつきは良く、よく出来てると思います。らしからぬ爽やかな曲調でデュエットなので、プリンス嫌いな人にも聞きやすいかもしれません。個人的には嫌いではないんですけど、ちょっと濃厚さが物足りない気がします。とは言え、アルバムの流れでは絶対外せない曲ではあります。ライブでもよく演奏される曲です。

  3. The Beautiful Ones
    大昔、拙い英語力で聴いた時、"Baby Baby"って言ってるから子守り歌と勘違いしてました(本当は濃いラブソング)。裏声粘着系バラードで耽美さが光ります。ボーイ・ジョージが嫉妬し、マライア・キャリーがカバーしたという、非常に美しい曲です。プリンスが歌うと、最後の方が熱暴走。やり過ぎと言われようが、それがまた情熱的で良いのです。映画のシーンも印象的でしたね。もし、プリンスのファルセットバラードから5曲選べと言われれば、これは絶対外せません。

  4. Computer Blue
    イントロではウィンディ&リサの卑猥なやりとりが。ウブだったころは、この曲を聴く度にやましい気持ちになってました。歌う個所は短いんですが、その後の演奏がまた格好いいです。映画の中でプリンスの父親がピアノで弾いていた曲、通称"Father's song"のメロディですね。ギターで演奏するのも非常に格好良いです。私"Computer"って響きに弱いんですが、タイトルからして切なすぎて大好きです。その後の"My Computer"に並ぶIt(?)名曲。

  5. Darling Nikki
    プリンスのスケベな部分の極めつけじゃないでしょうか。粘着質で、気持ちの良い変態音が癖になります。プリンスのボーカルの質に最も適合した曲でもあるような気もします。曲の後半で、逆回転のボイスがウヤウヤ唸ります。逆回転させれば何を言っているのか聴き取れます。"Hello, how are you? I'm fine 'cuz I know that the lord is coming soon. Coming, coming, soon."ビデオ"パープルレインツアーライブ"では、この「正回転」させたSEが聞けます(Kassieさん、情報提供ありがとうございます)。後半は熱暴走しますが、かなり熱くて火傷しそう。ある友人にこのアルバムを貸したところ、この曲の最後で怖くなって断念したそうです(涙)

  6. When Doves Cry
    ベースラインを省いた音は最小限の構成で完成されているかのよう。初めて聴いた時、抗いがたい「音」に打ちのめされました。出だしから最後まで、とにかく気を抜く暇も無いという。プリンスの曲の多くは「真摯に向かい合わなければ」という気持ちになるんですがこの曲は、その極致ですね。映画を観て、更に理解できる歌詞が秀逸。若い情熱が歪みながらも昇華した名曲だと思います。個人的にはプリンスの全作品の中でも、この曲の歌詞はベスト10に入ります。後半の展開が、一粒で二度どころか何度でも美味しいです。ここまで悲しくて美しい歌は無いと思います。「鳩が 泣く時」、、、、、泣けます。

  7. I Would Die 4 U
    多幸感に溢れた名曲。これも歌詞が素晴らしい。プリンスの汚れた純愛の極致かも。素で朗読すると赤面しそうな歌詞ですが…。若かった頃の私は初恋(片思い)の人に、この曲を重ねていたりしました。なので、非常に思い入れの深い曲。昔で言うハイエナジー調ですが、未だに色褪せないですね。その点は打ち込みに頼らずに作曲するプリンスの面目躍如でしょうか。

  8. Baby I'm A Star
    7、8、9はライブ録りから作っているんですが、この曲は完全に前曲と繋がっています。確信犯的なプリンスが、完璧なブレイクを予告した劇的な曲ですね。"1999"で、ある程度スターに並んだとはいえ、世界的ヒットを導いたこのアルバムにこの曲が入っているのは驚異的です。映画ではラストに使用され、最高潮の上り調子(ハッピーエンド)を演出しました。ライブ等でも、非常に盛り上がる曲です。最高のパーティ・ソングですね。

  9. Purple Rain
    今や、スタンダードといってもいいでしょう。愛と憎悪の矛盾で傷つく悲しみを、優しさが包み込んでいくような、そんな美しい曲です。ファンの間では特に侮られることがあるようですが、スタンダードになる理由というのはあるわけで。このアルバムは、本当に映画と内容がシンクロしていて見事だと思います。特に6曲目からの展開は圧巻ですね。さて、この曲ですが。映画と同じく一曲丸ごと収録されているので、非常に長いです。後半は余韻たっぷり。ていうか催眠効果もあり。ライブではほぼ確実に演奏してくれる定番曲なので、毎回行っているファンは食傷気味だとしても、私を含め、「これを聴きたい」というファンの方も沢山いらっしゃるので、やはり演奏すべきかと。

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