partymind

menu

Prince / 愛のペガサス

Prince

狙って当てた売れ筋メロウアルバム

 

  1. I Wanna Be Your Lover
    初期のプリンスが如何に爽やかであったか。この曲は如実にそれを物語っています。MVでも、ストレートにしたロンゲを振り乱して爽やかに踊ります。ただ、ゲイっぽさを演出しているところは、後の変化の伏線にも思えます。見た目もさることながら、歌も歌詞も繊細で、大概の人が絶対にゲイだと思うでしょうね。当時はマイケル・ジャクソンとブラック・チャートで首位争いをしたという功績があります。自分のキャリアに比べるまでもなく、訳の分からない新人に肩を並べられる。マイケルにしてみたら、さぞ脅威だったでしょう。

  2. Why You Wanna Treat Me So Bad?(つれない仕打ち)
    売れ線が続きます。プリンスも公言していますが、アルバム自体が売れ線を狙ったもので、彼自身は、それを詐欺と称しています。20歳そこらの新人が言うには、何とも偉そうなセリフですよね。まぁ、それを実証するかのように次のアルバムでは好き勝手やるんですが。MVは非常に出来が悪いですね。ギター弾き倒してますが、見た目がオモチャみたいで若干残念なことに。邦題は「つれない仕打ち」。

  3. Sexy Dancer
    当時で言う「ディスコティック」な音でしょうか。タイトにまとまっていて、今聴いても普通に超格好いい名曲です。爽やか路線のアルバムですが、この曲のようにピリッとしたスパイスが入っているのも魅力です。デビュー・アルバムでも少しだけ聴けましたが、プリンスの地声がチラッとだけ披露されています。あと、吐息がいいですね、吐息が。

  4. When We're Dancing Close And Slow(寄りそうふたり)
    非常にスローなバラードです。プリンスのボーカルが、全アルバム中最も女性的で優しいと思います。殆ど囁きに近い歌い方ですが、非常に綺麗です。曲自体は印象が薄いんですが、この声を聴く為に価値のある曲。フワフワと降ってきて、手で掴もうとすると溶けてしまう淡雪のような脆さと儚さと美しさと…(もはや何言ってるかわかりませんけど)邦題は「寄りそうふたり」。

  5. With You
    普通にスローなバラードです。前曲ほどではないにせよ、ボーカルが非常に女性的。ジャンル分けすると、プリンスのオカマ路線とでも言うべきでしょうか。ここまで徹底的に繊細でストレートなバラードは初期の貴重な遺産ですね。 やはりプリンスはファルセットが上手いと思うのです。ウン。

  6. Bambi
    一転、激しいギター・リフからハードなロック調に。内容は、なんとレズビアンに関するもの。ライブでもよく演奏され、初期のプリンスの名曲として人気が高い曲です。ハードな曲なんですが、ユニセックスな感じは依然としてあります。恐らくプリンスのボーカル・スタイルの所為でしょうが。デビュー・アルバムにも収録されていたハードロック路線ですが、セカンドにして飛躍的に洗練されたような気がします。

  7. Still Waiting(愛を待ちながら)
    ほのぼのとしたイントロ。これも綺麗なバラードで秀作です。ボーカル・スタイルは多少粘着気味になります。しかし、曲自体は粘っこくならずに爽やかですね。名曲だと思うのです。贅沢を言うと、ちょっと食傷気味になることでしょうか。結構メロウなファルセットが多く収録されていますので。

  8. I Feel For You(恋のフィーリング)
    チャカ・カーンがカバーして有名になった曲。シンセの音が特に古く感じられますね。これまた売れ線狙いの曲。中々可愛らしい曲ではあります。邦題は「恋のフィーリング」。

  9. It's Gonna Be Lonely
    ラストは、余韻を残すバラード。コマーシャルな作りを意識したのが顕著ですね。ただ、このアルバムには優れたバラードが数曲収録されているのに、印象は薄いんですよね。やはり、あまりにオーソドックスな作りだからでしょうか?いずれにせよ、勿体無いことです。

⇒ Review 1978 - 1989に戻る


スポンサーリンク