レビュー:カバー、トリビュート
プリンスの楽曲をカバーしたものや、まるごとジャズ・アレンジでトリビュートしたものなどを紹介します。オリジナル曲の良さを再認識するために聴くのも一興です。
Purple Rain
Bob Belden's Manhattan rhythm club plays prince
ボブ・ベルデンのプロジェクト。ジャズ・アーティスト勢によるプリンスのトリビュート・アルバムです。全般的にほのぼのとして良い感じですが、何といっても白眉はホリー・コール。"Purple Rain"と"The Question Of U"をしっとりと見事に歌い上げています。原曲の良さを改めて感じられます。耳当たりの良い曲で纏められているので、BGM的にもピッタリ。気分転換用に、時々聴きたくなるアルバム。 ⇒詳細
東芝EMI 1994
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Prince Songbook: Symbolism
ファンの間では、かなり人気のあるアルバム。プリンスが様々なアーティストに提供した曲、及びプリンスの曲のカバーが集められています。このアルバムを聴いていると、改めてプリンスのソング・ライティングの幅広さを感じさせられます。容赦無いポップ・チューンから、ファンキーな曲、意外な曲まで。収録されているのは、ティナ・ターナー、シーナ・イーストン、ジョー・コッカー、シンディ・ローパー、バングルスといった豪華メンバー。良質な楽曲が揃っているので、プリンス聴き始めの友人にもぜひ。 ⇒詳細
Connoisseur Collection 1998
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A tribute to prince: Party O' The Times
これまた、プリンスのトリビュート・アルバム。結構渋いところからアーティストが参加しています。全般的に クラブっぽいアレンジが特長でしょうか。退廃的で暗い印象を受けますけど、なかなか格好良いです。気だるくデカダンな雰囲気が好きな人にはお勧めです。個人的にはデッド・オア・アライブが"Pop Life"をカバーしているのが特にお気に入り。全て及第点だけど、突出したものは少ないという感じ。 ⇒詳細
Cleopatra Record 1999
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Sexykinkyjazzysmooth tribute 2 prince
さらに、プリンスのトリビュート・アルバム。これはユニーク。完全にジャズでプリンスの曲を演奏しています。殆どの曲はインスト、上記のボブ・ベルデンよりも一層演奏を楽しめる感じになっています。中には、馴染みのブリッジのフレーズを聴いて初めて、「おや?」と気付く曲もあったりと、楽しめます。"Rock Hard In A Funky Place", "Hot Thing", "Girls And Boys"といったファンキーな楽曲群が美味しいところですが、"Letitgo"や"Seven"など の選曲にはニヤリとさせられます。 ⇒詳細
Vitamin Records 2001
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If I Was Prince
最初見たときは何の模様か分からなかったジャケットに、まずはニヤリ。その名も"If I Was Prince"。ジャケットワークが全体的に秀逸で、ジャケ買いもアリな感じ。数多あるプリンス・ トリビュートの中でも奇抜なアレンジでは群を抜いていると思います。中には原曲がすぐに分からないほど変わり果てた曲も。選曲も実に渋い。"Sexy Dancer"に始まり、"Dance On", "Under The Cherry Moon"などなど。とにかく癖のあるカバー・アルバムが欲しいのなら、オススメ。 ⇒詳細
Rex Records 2001
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Timeless Tales (For Changing Times)
ジャズ・サックス奏者、ジョシュア・レッドマンのアルバム。全編カバー曲で構成されています。我らがプリンスからは、"How Come U Don't Call Me Anymore"がセレクトされています。元々ジャズっぽい曲なので妥当な選曲。実にしっとりと演奏されていてムーディ。完全にインストなので、プリンスの曲を聴くという目的では問題があるかも。あくまでジャズのアルバムであることを踏まえれば、肩の力を抜いて聴ける秀作だと思います。 ⇒詳細
Warner Bros. 1998
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Passage "Causette"
キャトル・セゾンがリリースしている、カフェ・ミュージック集。なんと選曲は、サエキけんぞう氏。ゆったりとしたフレンチ・ポップは、BGMに最適。その中で、Moïraというアーティストが"Some times It Snows In April"をカバーしています。原曲と同様、アコースティックで綺麗に仕上げています。女性アーティストに歌われて趣の異なるのも一興、改めて原曲の良さを感じさせます。どちらかというと、サラリと歌い上げる感じ で、後味の良い爽やか仕立てになっております。 ⇒詳細
2003 キャトル・セゾン
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El Presidente
グラスゴー発エル・プレジデンテ。フロントマンで、ほぼすべての曲を手がけているダンテ・ギッツィーは、プリンスをかなりリスペクトしている模様。奇抜なファッションを始め、音楽的なミクスチャー感覚もプリンスの影響が強いと公言しています。 こちらは、そんな彼らのデビュー・アルバム。国内盤にはボーナス・トラックとして"Raspberry BeretTE"が収録されています。比較的原曲に忠実にやりながらも、彼ら風の味付けが為されていて格好良い仕上がりです。 ⇒詳細
BMG 2006
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I Do Not Want What I Haven't Got
いまさら説明するまでもない超有名な名バラード"Nothing Compares 2 U"収録。元はプリンスの曲です。この曲は大ヒットし、シニード・オコナーの知名度を一気に押し上げました。後に様々なアーティストにカバーされて、もはやスタンダードの風格を備えています。余談ですが、プリンス自身によるセルフ・カバー・バージョンは、より粘着質な感じ。正直シニードのバージョンの方が好きです。(プリンスのセルフ・カバーは"The Hits"に収録されています。) ⇒詳細
Ensign Records 1990
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Inspire a tribute 2 Prince
SHYという女性R&Bボーカリストが、丸ごとプリンスをカバーした作品です。アレンジは比較的、元曲に忠実。逆にアレンジでカバーの妙を楽しむという方には不向きかもしれません。サラッとしたカバーなので、気軽に聴けるのですけどね。個人的には、もっと渋い選曲があっても良いかな?と思いました。 ⇒詳細
Pull Up Records 2007
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Have It All
なんで?という感想しか出てこないフー・ファイターズ。プリンスとまったく接点が無さそうですが、このマキシで"Darling Nikki"をカバーしています。当然音はハードですが、比較的原曲に忠実なアレンジでやっているという印象を受けました。彼らは嫌いじゃないですが、このニッキーは一回聴けば十分かもしれません。プリンス自身は、このカバーを気に入ってなかったそうですが、お返し(?)としてNFLで彼らの曲をカバーしていましたね。
Roswell Records 2003
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I Wish U Heaven
プリンスの大ファンとしても知られる、元サベージ・ガーデンのダレン・ヘイズらによる追悼カバーアルバムです。といっても販売はされておらず、YouTubeで無料公開されています(2018/1/4現在)。タイトル曲は以前から好きなカバーでしたが、他の曲も一味違ったアレンジが多くて楽しめます。何よりプリンスに対する愛をひしひしと感じる、好企画と言えるんじゃないでしょうか。 ⇒詳細
Roswell Records 2017
YouTubeページ