Black Album / ブラック・アルバム
かつて封印された幻の傑作アルバム
- Le Grind
ゴリゴリした感じのイントロから入ってプリンスの喋りみたいなボーカルとコーラスとホーンが絡まっていく変態曲。このアルバム自体、プリンス風蒸留ファンクで固めて構成されているんですが、これは強力。メロディというメロディが無く、殆どリズムだけで構成されています。「男の子…、女の子…、その他のヤツ…」っていう掛け合いが、面白くて好きですね。個人的には、こういうプリミティブなファンクがプリンスの最大の魅力の1つだと思います。
- Cindy C.
腰が砕けそうな、ファンキー極まりないイントロ。聴く度に気分が高揚します。カミールボイスとバックコーラスの相性が抜群にいいです。サビも一応あって、一曲目よりは多少メロディアスになっています。プリンスの曲の中でも、ファンキーさではかなり上位。このアルバムのハイライトの1つではないでしょうか。プリンスのファンクを聴くなら、これは外せないハズです(きっと)しかしこのアルバム、契約の事情が無ければ一般の人には出回らなかったんですよね。すごいと思います。。。ちなみに、"Cindy C"とは、はシンディ・クロフォードのことです。
- Dead On It
プリンスのウマへたラップが炸裂(?)する、微妙なラップです。個人的にはプリンスのラップは好きなんですが、、これは、あまりにも王道というか無理してるというか。
- When 2 R In Love
プリンスのバラードの中でも珠玉のマスターピース。何故この曲が、このエグいアルバムに入っているのか非常に疑問なんですが。(そこが魅力でもあるんですけどね)涙が誘われるのは、その美しくさと優しさが類稀なるものだから。随所で入るプリンスの囁きに到っては…本気でお風呂に入ったような湿った充実感が味わえます。眠りを誘うような柔らかさもたまりませんね。繰り返しますが、あまりに美しい曲。"Lovesexy"にも収録。複数のアルバムに収録された珍しい曲 でもあります。
- Bob George
回転数を落とした声が、ひたすら喋ってるだけという曲。しかし、ちゃんとリズムに合ってるような気がしてくるから不思議です(実際、合わせてるんでしょうけど)この辺のセンスはプリンスの異常な才気が結実したという感じでしょうか。因みに歌詞は非常に自虐的かつバイオレンスな内容。このアルバムを封印する切欠の1つは、この曲に代表される攻撃性だとも。何故か癖になる曲です。
- Superfunkycalifragisexy
メリー・ポピンズをもじっているタイトルが既にコワれ気味。恐ろしくファンキーなイントロの勢いのまま突っ走る変態ファンク。ライムというより殆ど喋っているだけなんですが、個人的には大好きです。メロディ云々を語る曲ではありません。リズムに始まりリズムに終わる曲です。プリンス的蒸留ファンクの真骨頂。アルバムのハイライトの1つですね。
- 2 Nigs United 4 West Compton
ガヤガヤと声も入っていますが、基本的にインストです。ジャムっぽくてファンキー。ずばりマッドハウス用に作られたという説もあるそうです。私は未だに聴いていませんが(恥)、マッドハウスはこんな感じなんですかね。人伝に聞いた話によると、マッドハウスのアルバム「16」のテイストに近いそうです。
- Rockhard In A Funky Place
このアルバムって、すべてイントロが印象的なんですよね。。。もちろん、この曲も然り。カミールが炸裂します。勢いでいくタイプじゃなくて、まったりとしてます。でもファンキーです。ラストにはいいのでは。ラストのセリフも微妙に面白いです。