Crystal Ball / クリスタル・ボール
史上初?の"公式"ブートレグ
Disc One
- Crystal Ball
変態的とも言える、筆舌に尽くしがたい謎めいたイントロが響き始めると、期待感は高まる一方。 これからどこに連れて行かれるのか、不安と期待が高まります(何度聴いても)。
"Xpert lover, my baby. U ever had a crystal ball?" おもむろに、しかし唐突に、粘っこいカミールボイスが歌い始めると全身総鳥肌。タイトで、研ぎ澄まされていて素晴らしすぎます。私が最も好きな曲の1つ。これを聴けた時点で、このアルバムを購入して損はなかったと判断しました。 こんな強力な曲を未発表にしておくなんて、殿下の才能恐るべし…ブートマニアは歯軋りだけど、この音質で聴けるんだから文句は無いですよね?
- Dream Factory
非常にファンキーな曲。名前だけは知っていたけど、聴いてみて改めて驚いた曲ですね。そういえば、何かの曲のバックでさり気無く引用されていたように思います。(Exodusの中の曲だったような…)ちょっととりとめのない感じもありますが、最も創作活動が充実していた頃の作品だけに、聴き応えはかなりあります。
- Acknowledge Me
ライナーによると、"The Gold Experience"の為にレコーディングされたそうです。("P Control "と差し替えられたとのこと)"Beautiful Experience"で流れてた時は、大した曲ではないと思っていました。けど、改めてアルバムで聴いてみると、結構ハマリますね。歌詞もかなり切ないもんがあります。哀愁系でコンテンポラリーな仕上がりです。「僕を認めて」という負け犬美学が秀逸。ベタかもしれないけど、この手の曲には結局抗えないのです。
- Ripopgodazippa
淡々とした曲。けど、憂いがあってどこか気になる曲です。ウェイト・リフティングにインスパイアされて作ったらしいです。まぁ、そんな感じの曲ではありますが。ていうか、ベンチプレスしながら歌ってるのでは(?)途中、「ハァッ、ハァッ、ハァッ」って言ってるし。。是非ベンチプレスのBGMにどうぞ。
- Lovesign
"1-800-NEW-FUNK"のバージョン共々大好きな曲です。ただ、こちらの大人し目のアレンジを聴いてからは、こちらを聴くことが多いですね。とても美しい曲です。銃に反対して愛を謳う歌詞も必見。例の「パッパッパ~♪」というのは無くなっていますね。あのキッチュな感じも捨てがたいんですが、こちらはムード音楽さながらということで。因みにこの曲のタイトルは"Lovesign"、もう一方は"Love Sign"。何故か微妙に違います。"Love Sign "も結局シングル・カットされなかったし、隠れた名曲になっているような感じがしてもどかしい今日この頃です。
- Hide The Bone
どこかふざけたような"BONE"というコーラスがファンキー。ひたすら「ぼ~ん」とか言ってます。"Face Down "に通じる手触りですね。家で聞き込む曲じゃないです(個人的には)
- 2morrow
美しいバラードです。歌詞の割に綺麗なサビが秀逸。洗練された感じですね。"TMBGItW"のサンプリングは蛇足だと思いますが。因みに、NPGメンバーの誰かが夢中になった女性についての歌だそうです。
- So Dark
このバージョンを入れた意味はあるのでしょうか?"DARK"よりはこちらの方が綺麗ですが。いちおう、新しく録り直しているみたいです。
- Movie Star
ディアンジェロもお気に入りの、お茶目な曲。クリストファーが歌ってるようで楽しいです。歌ってるというか、喋ってるだけなんですけどね。元々はザ・タイムの為に作られたらしいです。
そういえば、キャラ的にモーリスっぽいですよね。マイルスがカバーしたそうな。
- Tell Me How U Wanna B Done
後に"Emancipation"のプロデュースを手掛けるカーキー・Jの手によるミックス。カルメン・エレクトラのボーカルがフィーチャーされています。"The Continental"から後半の部分を抽出した感じでしょうか。こういうアイデアを一曲にさりげなく挿入する方が遥かにクールだと思うんですが。まぁ、現場で流して受けたからアルバムに採用したんでしょう。クラブで聴きたい曲と、家で聴きたい曲は、必ずしも一致しないと思います。。。こういう曲がチラホラ入ってなければ、このアルバムの評価は満点でした。
Disc Two
- Interactive
"The Gold Experience"の"Endorphinmachine"と差し替えられた曲。「あぁ~ゆゥ~れでぇ~?」の叫びからテンションは上がりっぱなしです。映像版"Beautiful Experience"で痺れてから、ずっとこの曲が気になってました。犯罪的なくらい、かなり格好よかったですもんね。。。私的には、あの帽子と薔薇で悶絶…。めでたくアルバム収録がかなって嬉しい選曲の1つです。(同名パソコンゲームには既に収録されていましたが)
- Da Bang
"Chaos And Disorder"っぽい印象が。。これは収録予定曲だったかな?まったりとした流れから、突然暴れ出すという展開です。まぁ、踊る時には面白いかも。ライナーによると、退屈したプリンスが自分で聴く為に録音したそうです…そんな暇の潰し方が出来るのって、、、すごいですね。
- Calhoun Square
これまた渋い曲です。ちょっと退屈かなぁ。ミネアポリスに行った時に、同名の場所に行ったので少しだけ印象アップ。
- What's My Name
続いて渋い曲。ギターが格好いいです。結構クール。
- Crucial
"Sign O' The Times"に収録予定だった曲。(結局"Adore"と差し替えられました)Signは結局"Adore"が正解だったように思いますが。ブートでも結構有名で、名前だけはよく耳にした曲です。これは当然、オフィシャルで出すべき曲ですね。美しいファルセット・バラード。ブートよりリバーブがキツイらしいですが、音質の所為でしょうか?
- An Honest Man
とても短い、プリンスの1人ボーカル。アンチェリのクリスティン・スコット・トーマスの役にインスパイアされて作曲したとのこと。
- Sexual Suicide
エリック・リーズのブリブリホーンがファンキー。このリズムは極上。ファンキーで大好きです。"Superfunkycalifragesexy"も同時期に録音されたそう。
- Cloreen Bacon Skin
これは凄い。ひたすらリズムに乗っかって喋るだけなんですが。体が自然に動いてしまいます。こういう、原始的な直感は才能を感じさせますね。ファンキー極まりない。モーリスと2人だけでレコーディングされたそうです。驚くべきことに、すべてが即興とのこと(!)この曲の流れは、後に"Irresistible Bitch"などで生かされています。
- Good Love
これもハイライトでしょう。多幸感溢れる曲調です。ちょっと可愛らしい感じも良いですね。本当に、これを聴いてる時は幸せになります。カミールに駄作はないですが、これは秀逸。同時期にカミール名義のアルバム用の曲や、"Black Album"の一部がレコーディングされています。何とも実り多い時期ですね。
- Strays Of The World
綺麗な旋律で、壮大な作りです。それもそのはず、ブロードウェイ・ミュージカルの為に書かれたそうです。こういう路線は、あまり本人に合わないと思うのですが…。けど、先入観無しに聴けばいい曲でしょう。バックはクレア・フィッシャー。
Disc Three
- Days Of Wild
"Beautiful Experience"で聴いた時は雑なイメージが強かったですが、結構いいですね。ファンキーです。グルーブ感が格好いいです。気の合う仲間とたむろして通りを練り歩きたくなるような曲。アレコレ録音しなおしたらしく、色んなバージョンが存在しています。この収録したバージョンは、NPGのお気に入りだそうです。
- Last Heart
大好きな"Strange Relationship"路線。デモ音源そのままです。全然録り直しとかしてないのが嬉しい。哀愁系のミドル・テンポの名曲。(悪い意味ではなく)女々しさが光ってます。"SOTTS"前後の時代の良さを改めて実感。
- Poom Poom
これは、ふざけて作ったらしいですが…。いまいち退屈です。
- She Gave Her Angels
亡くなられたお子さんと、マイテに捧げられた曲。歌詞は泣くしかありません。ひたすら美しい曲。叙情的です。今となっては、聴くのも辛いんですが。
- 18 & Over
何故これを入れたのでしょう?Remixに相応しい質だと思うんですが。。あまりにも現場主義すぎるような。現場は現場でも、クラブという一部の現場ですからね。。。
- The Ride
渋いブルース。前出のビデオ等で既に露出されていた曲。この時期結構頻繁に取り上げられてますね。アコースティック路線の重要な曲。
- Get Loose
前曲と繋がっている箇所は秀逸です。格好いいんだけど、、、これも現場(局地)主義を反映してますね。こういうダンスだけの曲は、Remix集で出してほしい。
- P Control
これもRemix集に収録して然るべき曲ですね。"The Gold Experience"のバージョンの方が好きです。こちらは、あくまで踊り用ということで。
- Make Your Mama Happy
スライの名作「フレッシュ」に影響されたらしいです。後のラリー崇拝に繋がる不穏な空気が。スライをリスペクトしているのは当然なんですけどね…ライナーによると、テリー・ルイスが、この曲を聴いて機嫌を損ねたそうです(?)
- Goodbye
"Emancipation"に収録予定だった曲。"The Holy River"と差し替えられました。他の曲を外して、この曲を収録した方がよかったと思うんですが。非常に美しい、ファルセット・バラード。クレア・フィッシャーが編曲しています。
The Truth / ザ・トゥルース
- The Truth
プリンスの多岐に渡るルーツの一旦を垣間見せるような今作。抱き合わせのリリースということもあって、当初はオマケ的な作品だと思っていました。しかし、このタイトルが表すものはオマケなどというものではなかったのです。一曲目はいきなり渋いブルース風(?)の出だし。声が裏返る個所では、ステレオが壊れたのかと思いました。
- Don't Play Me
出だしのワンフレーズで既に虜になりますね。「もう茶化さないでくれ」という感じでしょうか?歌詞はファンとしてはちょっと寂しいのですが。。。派手さは無いですが、非常に良くできた佳曲だと思います。
- Circle Of Amour
綺麗なファルセットバラード。優しい肌触りの、印象的な曲です。"Emancipation"からの文脈に近いような雰囲気ですね。まぁ、こちらの方が演奏の生っぽさが出ているように思いますが。
- 3rd Eye
珍しく泥臭いブルースです。こんな音楽も吸収して自分のものにしているあたり、流石です。このアルバムは全体的に地味ですが、渋くて聴くほどに味が出ます。この曲は演奏している姿が目に浮かぶようです。出来ればアンプラグドみたいに演奏しているところを見てみたいですね。
- Dionne
なんとも印象的な曲です。可愛らしい感じの曲調にファルセットのボーカルが乗ります。"Do Me Baby"とは明らかに異なる、キャンディ・キャンディみたいな世界です。何とも憎めないですね。
- Man In A Uniform
おどけた感じの曲です。何故か、"Courtin' Time"がカブります。全然アプローチは違うんでしょうけど。共通するのは、どちらも苦手な曲ということ。
- Animal Kingdom
菜食主義のプリンスが曲まで作ってしまいました。出だしの加工した声(?)は、ちょっとビックリします。どこまで本気なのか分からないけど、とりあえず。。。
- The Other Side Of The Pillow
ファルセットが冴え渡るミディアム・テンポの佳曲です。つくづく、弾き語りしているところを見てくなりますね。これなんかは特に、姿が目に浮かぶようなんですが。やはり本物も見てみたい。
- Fascination
このアルバムの中で数少ないダンサブルな曲。ラテン風にしたら合いそうな感じですね。「ファッシネェェ~~~~ション!」
- One Of Your Tears
ファルセット・バラード。繊細なボーカルスタイルは結構好みですね。ピアノで弾いてみてもいいかもしれないです。(他の曲にも言えるんですが)
- Come Back
個人的には、この曲からが最大のハイライトになります。あまりにも美しいバラード。プリンスらしさ(そんなもの無いんですが)が皆無なので一般受けしそうですね。短いのですぐに終わってしまいますが、耳に残ります。
- Welcome 2 The Dawn (acoustic version)
前曲の余韻を引き継ぎながら、最後のドラマティックな曲が静かに始まります。当時、非常に多様された"Welcome 2 the dawn."というキーワードが印象的です。アコースティック・バージョンとなっていますが、他のバージョンは未聴なので比較できません。ていうか、どこで聴けるのだろう?
Kamasutra / カーマスートラ
- The Plan
- Kamasutra
- At Last... "The Lost Is Found"
- The Everchanging Light
- Cutz
- Serotonin
- Promise/Broken
- Barcelona
- Kamasutra/Overture #8
- Coincidence Or Fate?
- Kamasutra/Eternal Embrace