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One Nite Alone... / ワン・ナイト・アローン…

ONA

全編ピアノ弾き語りの珠玉アルバム

 

  1. One Nite Alone...
    悲壮なイントロで幕を開け、美しいピアノの旋律が入ります。語り口調とファルセットが交互に替わっていくという珍しい構成のバラード。その抑揚が妖しいぐらいに綺麗で心を奪われます。聴きどころは随所ですが、ピアノのソロパートは堪能できます。ペダルを踏む音(?)まで聞こえて臨場感あり。

  2. U're Gonna C Me
    とても美しいピアノの旋律。やはりプリンスのファルセット・バラードは素晴らしい。特にピアノとの相性は恐ろしいぐらいの耽美。"How Come U Don't Call Me Anymore"等と比べると、幾分アクが抜けてます。普通に綺麗なので、一般の方(?)にも拒否反応が出ないのでは。

  3. Here On Earth
    プリンスの囁きが瞼と瞼を惹き合わせていきます。ゆっくりと目を閉じた頃、ようやくファルセットで歌い始めます。優しくて安堵感のある、子守唄のようなバラード。韻も心地良く、本当に眠りに誘われそうです。決して退屈で眠くなるんではありませんよ。

  4. A Case Of U
    ジョニ・ミッチェルの名曲のカバーです。ジャケットの記載によれば、プリンスの父親の思い出に捧げられているそうです。プリンスがジョニを好きであることは以前から知られていましたが、最近は素直にカバーしてリリースまでするようになりましたね。ピアノの弾き語りで、非常に美しい仕上がりになっています。原曲はギターで爽やかに演奏していますが、プリンスの方はより慎重なバラードになってます。なおかつファルセットで歌っているので非常に美しいです。元ネタも好きですが、プリンスバージョンも秀逸。

  5. Have A Heart
    幾分性急な感じの曲。曲調からは悲劇的な印象を受けますね。短い曲ですが、印象に残ります。

  6. Objects In The Mirror
    このアルバムは全体的にアッサリしてるんですが、この曲は割と粘着系ですね。というより、プリンスが得意とする典型的なファルセット・バラード。粘っこいのが好きな人にはたまりません。後半で何故か、前曲のフレーズが繰り返されます。別々の曲名で登録されていますが、この辺はメドレー繋がりなんでしょうね。一瞬リコーダーみたいなモノでも前曲のフレーズを演奏してますが、何の楽器でしょう。

  7. Avalanche
    完全に前曲と繋がっています。プリンスのボーカルは、幾分熱を帯びてきます。やはり、このしつこさが嬉しいところ。5から7のピアノメドレーっぽい繋がりは、下手するとお腹一杯になるかも。あんまりしつこいバラードが好きじゃない人はアッサリと聞き流しましょう。個人的には永遠に歌いつづけて欲しいぐらいですが。

  8. Pearls B4 The Swine
    いきなり「豚に真珠」とは辛辣な。かと思いきや、気分はまるでリゾート。南国のビーチで聴きたいぐらい爽やかな曲です。比較的明るい曲調ですが、プリンスのボーカルは抑え気味に思えます。ラストは割と淡白に終わってしまいます。5~7で散々攻めて、8,9で骨休め。そしてインストで〆るという目論見ですね、知らんけど。

  9. Young and Beautiful
    オリエンタルなイントロは、かなり新鮮。音はピアノですが、もろイースタンアジアな旋律です。今まで色んなスタイルに手を出してきたプリンスですが、こっちの方は意外と未開拓だったようですね。ていうか、コレは分かってやっているのか偶然なのか。何となくですが、デヴィッド・ボウイの"China Girl"を思い出します。前曲に引き続き、明るい曲調です。これまた一瞬で終わります。殆ど余興ですね。

  10. Arboretum
    完全にインスト曲。イージーリスニングみたいですが、非常にリラックスできます。気分が清々しくなるアルバムのラストにはうってつけ。

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